一陽来復

□第睦戦
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 武田名物 百人組み手



たった今それが終わったので終了と思っていたら、ポーチを渡されて説明されて疑問に思っていたら今度は真田忍隊名物…?





『ぇ、ちょ、佐助?』


「試合内容について説明するよ。今から真田忍隊の中でもかなりの腕の忍20人と戦ってもらうよ。向こうには夏樹を殺す気で行けって言ってあるからね☆」


『いや、"☆"じゃねぇよ?何物騒な事言っちゃってんの!?』


「夏樹はその忍を全て気絶させるか動けなくしたらいいからね。武田名物百人組み手と違う所は皆、木刀とかじゃなくて真剣や忍具使って来るからね?」


『うぉぉおい!?!?何やっちゃってんの?何やってくれとんじゃワレェ!!!?』


「いいの?そんな事言ってて









もう始まってるんだよ?」


『!!!!?』





佐助の雰囲気が変わったと同時に複数の殺気を感じる

咄嗟に頭上で棒をバトンの様に振り回す。刹那、かなりの数のクナイが飛んできて、棒に弾き飛ばされる





『…おいおい、容赦ねぇな…』





こりゃ、怪我するかなぁ?、と思っていると目の前に複数の忍が現れ、夏樹に向かいかかってくる


夏樹は棒を振るい、投げられて来るクナイを回避しながら考えを巡らせる





「夏樹ー、逃げてばっかじゃ勝てねぇぞ」


『海兄ちょっと黙って!今考えてんだから!』


「酷ぇなぁ…せっかく応援してるのに」


『どこが応援だ……っとわぁ!?』





よそ見をした瞬間、確実に足を狙ってクナイが投げられてきたが夏樹は横に飛んで避ける

夏樹がいた場所は今じゃ蜂の巣と化していた





『―!』





それを見て、ある事を思い付く

休む間もなく飛んでくるクナイを避けながら、夏樹は棒を高く上に投げた


それにつられて忍達が上を向いた瞬間、床に刺さっているクナイを取る

手に一杯握られたクナイに気付かれる前に夏樹はいまだに上を見ている忍達に向かってクナイを投げる


クナイは一寸の狂い無く忍達に向かって飛んでいき、忍達を壁に縫い付けるように深く壁に突き刺さる

そして上から落ちて来た棒を受け止める





『油断大敵。…てな

それにしても、真田忍隊の中でもかなりの腕……って聞いたんだが…この程度とはな。興醒めだぜ』





ハッと鼻で笑うとそれに怒ったのか、全員がまとめてかかってきた





『おぉー、怖い怖い』





クナイだけでなく、刀を使って攻撃して来るようになった忍達に、ちゃらけたように言う夏樹


そして、始まる前に渡されたポーチに手をやる





『怖いからさっさと終わらせよう』









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