賢者の石

□08 三人との出会い
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本を読んだり
中庭を散歩したりして過ごすうち、

あっという間に入学式の日は訪れた。







ホグワーツで生活しているため、
ユキは特急にはのれない。


ユキは、そのことを、
ひどく残念がっていた。







ここで生活してるという事は、
学校に残りたがる人がでる危険があるため、

他の生徒達には
秘密にしなければならないという。



なのでユキは、
特急にのってきた生徒の中に
上手くバレずに紛れ込むため、

セブルスとダンブルドアに
つきそってもらって、今、
城までの道にある岩影に潜んでいるのだ。








「校長、船が入り口についたようです。」


セブルスがそっと様子をみながら
ダンブルドアにささやいた。



「おぉ、そうかそうか。
 よし、ユキ、
 そろそろじゃぞ。」



「は、はい。」



ダンブルドアが嬉しそうに
ユキの背中をぽん、と押す。

ユキは緊張気味に一歩前にでて、
いつでも紛れ込めるように
態勢を整えた。

新品の制服の上に、
長いローブがゆれる。



そして、それから少しもしないうちに、

想像以上の数の生徒達が
岩陰からあらわれた。

ユキは意を決して、
その集団の中に踏み込んだ。


誰も気づいていない。
どうやら、成功したようだ。







ユキは
ちょっと後ろを振り返ってみたが、

しかし、もうすでに岩影には
人の姿はなくなっていた。


だが、かわりにたくさんの生徒が
次々と後ろに迫ってきているのに気がつき、

ユキはあわてて
岩の道を歩むスピードを速めたのだった。





  
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