賢者の石

□06 秘密の力
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杖を買った2人は、
各自が他に必要だと思ったものなどを
買って回っていた。






ユキは、主に生活用品。


ベッドのシーツなどは念入りに。

気分が明るくなるような
色にしようとは決めていたのだが、

オレンジ色か黄色か、
どちらの色にしようかを十数分は悩んで、
セブルスをイライラさせていた。



ほかには、朝食などを食べ逃したときにと
軽い食料品や調理器具をそろえ、
ついでに一度食べてみたかったお菓子も買う。

あとは歯磨きセットや、残ったお金で
新しい服なんかも買ったりした。




セブルスは、新しい授業までに
そろえておきたいものや
今切らしているものなど、
薬品を手早く店主に包んでもらうと、

それをまとめて魔法で学校へ送っていた。





先ほどから持ってもらっていた
教科書などは一緒に送ってもらったものの、

ユキの両腕には、
まだ、シーツなどがたくさん
ぶらさがっている。






「ずるいです!
 私の荷物にもその魔法使ってくださいっ」





ユキはそれを見て文句を言った。






「次にくるまでに自分で覚えておくのだな。
 
 …教科書に載っている範囲だ」





さっさと歩き始めるセブルスに、

ユキは、ぶーっと顔を膨らませながら
前を歩くセブルスに叫ぶ。





「新学期までに魔法いっぱい覚えて、
 教授をびっくりさせてやりますからね!」





「言うだけなら、何とでもなりますからな」





鼻で笑うセブルス。


その背中に、ユキは不適に微笑んだ。







「言葉だけじゃないこと、
 証明してみせようじゃありませんか」







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