拍手をいただき、誠に有難うございます!
 これを励みに、これからも細々と総一の妄想を綴りたいと思います(?)

 最後に、拍手を叩いて下さった皆様へ感謝の意を込めまして、ささやかながらの総一SSSをご覧いただければと思い、超絶短い駄文を用意させていただきました。
 変な駄文なので、今、かのの頭は一杯々々なんだな・・・と、優しい気持ちで見てやっていただける方のみ、見てやっていただけると、幸いですι








恋は突然に





 最後の別れは、あまりにも静かに訪れた。

 「・・・本当に、行って・・・しまうの、か?」

 諦めにも似た声音。
 本当は解っているんだ。


 こうするしか路がない事。
 これが一番良い選択なのだ、と───。


 頭では解っている。
 けれども、心の奥底に押し沈めている本心が───もう一人の自分が叫んでしまう。


 ″行かないでくれ″、と。

 ″僕を置いて、何処にも行かないでくれ″、と。


 それは、必死に隠していたはずだけれど、顔に出てしまっていた様で───。

 「ゴメン・・・、俺も本当は・・・離れたくない。ずっと総士の傍にいたい・・・。けど・・・」
 「・・・済まない、一騎。お前が一番辛いはずなのに、僕の方が迷惑を掛けている、何て、な・・・」

 お互い、離れたくないと言う気持ちは一緒なのだ。
 お互いが、お互いを意識して。そう解った時には、互いが互いを必要としている事に気付いた。

 同じ男なのに、とか。
 そんな事、お互いにとっては些末な事でしかなかった。
 総士だから。
 一騎だから───。
 お互いが、産まれる前から魂を同じくする大切な存在なのだ、と気付いた。

 「総士・・・、俺は次に生まれ変われるとしたら、また・・・お前の傍に居たい・・・」

 懸命に微笑ってはいるが、一騎の瞳がしっとりと濡れて、目尻に雫が溜まり始めている事が解る。

 お互いに、こんな別れが───悲しい別れが待ち受けている事を、総士も一騎も薄々気付いていた。
 だから、余計にどんな時でも───どんな事でも気に掛かって、何気無い会話でさえ思い出の一部としてお互いの心の中に息づいている。

 総士の瞳も、一騎と同様にぼやけていく。最後の最後まで、一騎の姿を───その全てをこの眼で見ていると、そう誓ったのに。

 「一騎・・・」

 総士も最後なのだから、と一騎の心の負担を少しでも軽くする様に微笑う。

 「約束しよう。次もその次も・・・生まれ変わったなら、必ずお前を探し出そう・・・」
 「そ、し・・・」
 「・・・約束、だ」
 「嬉しい約束、だな・・・」
 「そうか」
 「・・・うん」

 何時しか、互いの距離が縮まっていく。
 離れ難い気持ちは、お互い一緒で。

 指先が触れ、指を絡めて。
 互いの顔が直ぐ近くまで寄せられていき───、口付けを交わしていた。
 何度も。
 何度でも。
 抱き締め合えば、互いが最後の別離に躰を震わせて。

 「・・・約束、だ、一騎」
 「うん・・・、総士」

 絡めていた指も名残惜し気に、指先で何度もじゃれあう様にして、離した。

 「総士、不器用だから・・・探してくれなかったら・・・、俺の方から探しに行くかもな?」
 「・・・善処する」
 「必ず・・・」
 「・・・必ず、だ」

 最後にお互い抱き締めあって。
 笑顔で、見送った。

 一人は、唯一の愛惜しい存在を護る為に。
 一人は、唯一と決めた存在が命を掛けて護ってくれた明日を、更に切り開いて行く為に。


 かけがえのない、明日を信じて───。











な、長くなってしまいました・・・ι
本当はこんなに長くなかったはずなのに・・・!ι
でも、書いていてこの冒頭の二人のシーンと言うのか、
お話が凄く良かった気がします。
筆が乗った、と言う感じかな?
取り敢えず、次に続いちゃいますが、
次からこそ見ない方が良いと思います!(核爆) byかの






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