01/03の日記

20:15
[主要キャラ]本編・外伝の交流会(後編)
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[篠樹]
やれやれ、待たせてすまないね。

[帆村]
説得は終わったのですか?

[桐原]
説得じゃない。しかるべき説明を補わせたまでだ。

[友坂]
納得しました?

[桐原]
特に問題はない。

[お兄ちゃん]
よかった…。

[篠樹]
今のところ問題を起こしてないから、そう言えるけどね。最初に忠告したことを破ったら、宿無しより酷い仕打ちを喰らうかもしれないよ。

[お兄ちゃん]
うげっ!

[友坂]
何なんです?最初の忠告って。

[桐原]
おおかた、兄弟を引き取ったことを口外しないこと、兄弟を人目に晒さないことなんだろ。

[篠樹]
ご名答〜。

[帆村]
何故桐原社長が知っているのです?

[桐原]
…原因の一端みたいなもんだからな。

[篠樹]
桐原社長は、数え切れないほどの私的怨恨から一国の経済情勢を揺るがしかねない財務事情に至るまで、あらゆる問題を抱えてらっしゃいますからねぇ。

[桐原]
…厭味か?

[篠樹]
なので、兄さんは小さな問題を私に回してくるんだ。そのうちの一つが、あの兄弟のことだったってわけ。

[お兄ちゃん]
あの…あの二人はそもそもどういった事情で俺なんかが預からなければならないことに…。

[友坂]
えっ、知らないで預かってたの?

[お兄ちゃん]
…教授は、話しても問題なさそうならほとぼりが冷めた頃に、と。

[桐原]
ほとぼり、か。

[篠樹]
…彼に打ち明けて良い頃合いでしょうか、桐原社長?

[桐原]
知らん。話して支障が出るとしても、こいつとガキ共だけだ。勝手にしろ。

[友坂]
そんな言い方…。

[お兄ちゃん]
……。

[帆村]
…教授。

[篠樹]
…今の君なら、どんな事情も受け入れられるだろうけどね。でも、そこの入口辺りに隠れてる坊やたちに聞かれては、少々まずい気がするな。

[お兄ちゃん]
えっ…?

[せいか・はるか]
……。

[友坂]
あれっ、いつの間に。

[帆村]
彼らが例の兄弟ですか。

[桐原]
……。

[お兄ちゃん]
…星夏。遼。こっち来て、お客さんに挨拶しなさい。

[せいか]
…お兄ちゃ…!

[はるか]
…っ…!

[お兄ちゃん]
っと…こら、二人とも俺にしがみつかない。お客さんに、こんにちはって。

[友坂]
いいよいいよ、無理させなくて。まだちっちゃい子供なんじゃん。

[はるか]
…子どもじゃないもんっ。

[友坂]
えっ、あ、ごめんごめん。怒らないでね〜。

[帆村]
同族嫌悪ってやつだな。

[友坂]
どういう意味かな〜そこのお兄さん〜?

[お兄ちゃん]
…あの、教授。申し訳ありませんけど、お話はまたの機会に伺いたいのですが。

[篠樹]
構わないよ。いつでも。

[お兄ちゃん]
あと…桐原、社長?

[桐原]
……。

[お兄ちゃん]
ご忠告は、必ず守ります。教授にどんな真実を聞かされても…俺は、この二人の兄ですから。

[桐原]
……。

[篠樹]
…兄さん、ちゃんと聞いてます?

[桐原]
うるさい。

[はるか]
……おじさんっ。

[桐原]
…なんだ。

[はるか]
あの…パパと、ママは…。

[桐原]
……。

[篠樹]
……。

[友坂]
(なに、やっぱりこの子たち両親いるんだ)

[お兄ちゃん]
(…らしいですけど詳しいことは何も…)

[帆村]
(君はいつまでこの二人を預かる予定なんだ)

[お兄ちゃん]
(それも詳しくは…教授は「しばらくの間」って…)

[篠樹]
…遼君、だったね。

[はるか]
うん…。

[篠樹]
心配しないで。パパとママはね、

[桐原]
おい、軽々しくむやみなことを言うな。

[篠樹]
そんな、別に嘘を教えるつもりじゃ…。

[せいか]
……あの…おじさん。

[篠樹]
ん?

[せいか]
…せいくんも、はるちゃんも、げんきです。

[桐原]
…あ?

[せいか]
たのしいです。パパとママとおなじくらい、今のお兄ちゃんといるの。

[お兄ちゃん]
せい…。

[せいか]
だからっ、せいくんたち、げんきです。さみしくないです…だからっ、

[篠樹]
わかったよ、星夏君。いいお兄ちゃんがいてくれて、よかったね。

[はるか]
…パパとママみたく…兄ちゃんまでいなくならないよねっ?おじさんっ!

[篠樹]
ああ、怖いおじさんたちと難しいお話をしてたから、お兄ちゃんが連れていかれちゃうと思ったんだね。

[友坂]
大丈夫だよ〜?男喰いの集まりだけど、お兄ちゃんに手ぇ出したりしないから。

[帆村]
子供に通じない冗談はやめろ。

[お兄ちゃん]
えっ、男、喰い…教授が、帆村さんが…?

[帆村]
…君も律義に真に受けなくてもいい。忘れろ。

[桐原]
…友坂、帰るぞ。

[友坂]
えっ、もう?

[桐原]
居心地が悪い…嫌われ役は仕事だけで十分だ。

[友坂]
…はいはい。機嫌直してくださいよ、おじさん?

[桐原]
…機嫌とる気あんのか?

[篠樹]
では、我々もおいとまさせていただくよ。

[お兄ちゃん]
あの、何のお構いも出来なくて…。

[帆村]
気にするな。事前に連絡をしなかった我々の責任だ。

[篠樹]
そうだね。今度また交流会を開くときには、帆村君の家に集まるとしよう。

[帆村]
は!?

[お兄ちゃん]
ほ、帆村さんのご自宅ですか…。

[篠樹]
この上の階だからね、すぐ来れるだろう?

[はるか]
えっ、ちっちゃい兄ちゃん、上にすんでるの?

[帆村]
ちっちゃい…。

[篠樹]
そうだよ〜。このマンション、ご近所さん少なかっただろう?このお兄ちゃんがいるときはいつでも遊びにおいでね。

[せいか]
ほんとに?いいのっ?

[帆村]
…何故、教授が勝手に…。

[篠樹]
いいよ〜明日からおいで。

[せいか・はるか]
わ〜いっ☆

[お兄ちゃん]
あの…ご近所ということで、これからよろしくお願いします…。

[帆村]
…ちゃんと面倒みてやってくれ。

[お兄ちゃん]
はっ、はい…。

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