10/26の日記

23:39
[撮影前]第一章1ページ目
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[燐紅]
やはり物語の最初が肝心ですから、序章ともいえる1ページ目は主人公のお二人に頑張っていただきます。

[篠樹]
頑張るには頑張るけどねえ…。

[帆村]
この冒頭部分…一人語りでは?

[燐紅]
そうです。

[篠樹]
…どっちがやるの?

[燐紅]
二人ともです。

[帆村]
同時に同じ台詞を?

[燐紅]
そうではなくて、篠樹さんの語りと、帆村さんの語りの2パターンを撮ります。

[篠樹]
で、良かった方を採用するの?

[帆村]
それでは物語が成り立たなくなるのでは…。

[燐紅]
まぁこれはどちらの語りなのかを読み手に想像していただくための対処なので、物語の展開上どちらの語りなのかはもう決まっています。

[篠樹]
つまり片方はフェイク用に形だけ一応やっておくってことね。

[燐紅]
そういうことです。

[篠樹]
なんか最初から必要ないってわかってると、やる気なくすな〜。

[燐紅]
…気持ちはわかりますが、どうかそう言わずに…。

[帆村]
ところで、これは台詞撮りだけではなく、人物の撮影も必要になりますよね。

[燐紅]
そうですね。こちらも2パターン撮らせてください。

[篠樹]
どういう画を撮るのかな。ちょっと台本を見せてくれないか帆村君。

[帆村]
ご自分の台本があるでしょう…。

[篠樹]
そう言わずにさ。どれどれ…お、こういうシーンなんだ。あー、こういうのなら2パターン撮るのも苦じゃないね。

[燐紅]
そうおっしゃるだろうと思ってました。

[帆村]
…このカットはこのページで区切られますよね。

[燐紅]
はい、次は…

[帆村]
つまり今の段階でこれ以上の発展はないというわけで、ここから良からぬ展開を期待しても無駄というわけです。ご理解いただけましたか教授?

[篠樹]
えー。これだけで終わらせるなんて生殺しもいいところじゃないか。もっとお楽しみ要素を盛り込もうよ。

[燐紅]
…ここ一応シリアスなとこなんで…。

[帆村]
そうですよ。文句を言わずに、演技に集中してください。

[篠樹]
やれやれ…。






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