LOVE ME TENDER
□約束の証
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Don't forget 3.OCT.11
忘れるな
と、己に戒め誓ったのはいつのことだろう
約束の証
旅先の宿から
リゼンブールの家に電話をかける
いつもと変わらない
3コール半で出る、凛とした声
『はい、技師装具のロックベルでー……って、……エド?』
おう、元気にやってっか?
『なにあんた!旅立ってまだ5日じゃない、なによもう壊したの?』
俺の挨拶シカトかよ
『だってエドが電話してくる時なんてたいてい…』
あー、ったく、うっせーな
『……壊してないの?』
壊してねえよ
『じゃ、なに?ああ!次帰った時のメニューのリクエストね?わかってるわよ、ちゃあーんとクリームシチューでお出迎え…』
ちげーよ
『……じゃなんなのよ。ハッキリ言いなさいよ』
ウィンリィが聞く耳持とうとしねえんじゃねえかよ、あのなぁ、今、暇か?
『え?うーん……暇っちゃ暇ね…お客さん待ってるところだけど、ひとまず落ち着いてるし』