LOVEFORSALE〜otherdreams〜
□つぐみ
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奇跡の瞬間を一緒に迎えるつもりだった俺を
“男は外で待て”と
追い出したのはばっちゃんだった。
つぐみ
大丈夫だろうか、という不安。
いや大丈夫だろう、という期待。
そこを行き交う焦り。
新たな責任。
俺は坂を下り近くの小川へと足を運んだ。
名もなき川。
そこは俺たちが冒した罪を思い出させ、しまいには忘れてしまうのではないだろうかと錯覚を起こしてしまいそうなくらい、穏やかな流れが存在した。
時折キラリとその鱗を光らせる小さな魚。
ただただ穏やかな水流が水面をキラキラと輝かせていた。
変わった、でもなにも変わらない。
変わらない、だがなにかが変わったのだ。