LOVE ME TENDER

□約束の証
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そういって階段を駆け上がる音

ウィンリィの、ちょっとがさつな性格を見抜いた上での俺の作戦が、いまやっと動き出す








『……ちょっと、なんで鍵ついてないのよ!てか、一体なんの為に……』


なんの為?


『だってあんなダッシュボードあたしでさえ忘れてたのに』


中、開けてみたか?


『中ぁ……?見てないわよ、だってあの中には鉄クズとボロ布くらいしか…』


おま、見てこいよ!ったく、なんでお前はいちいち見てこねえんだよ!


『なによ中見てきてほしいなら最初っから言えばいいじゃない、しかも鍵壊して旅のお供に連れてくなんて』


あーあわかったわかった、わかったから今すぐ見てこい!……なんかあるはずだから


『なんかってなによ……もう、…ちょっと待ってて』






つーかなんであいつダッシュボード開けただけで中身見ないでいちいち降りてくんだよ


あいつは昔っから言われたことには飛びつき早いがくまなく見るっつーことを怠る


まだ俺が国家錬金術師だった頃もそうだった、あれはたしか肩のボルトを閉め忘れて……



 
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