LOVE ME TENDER
□what you wants
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「ね、お願い!」
拝むように手を合わせるウィンリィをよそに
俺は違うことを考えている
なあ、俺って
お前の何?
「……エド?」
ただの、幼なじみ?
「…どうしたの?エド」
ただの、荷物持ちか?
ウィンリィの声が、聴覚を、右から左へと流れていく
「エド、あんたどうしたの…」
そう言って彼女の腕が俺の体に触れた次の瞬間
「なっ、なんでもねえよ!!」
俺は身をひいて
すぐにドアノブに手をかける
「さっさと片付け済ませろよ」
そしてまた
普通に、普通に
冷静に
どうしたってんだ、俺
何だって、幼なじみの機械鎧技師に
こんなに胸、
掻き乱れる?
いつからだ?
いつからだっけ?
あー、もう
わかんねえことだらけだ