オリジナル
□空色花びら
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しばらくして、賑やかな音楽が響く。止めて、目を開けて閉じて、またゆっくり開けた。脂汗が体中に薄く浮いていた。
「んー…」
午前6時だ。
「いい朝だなー…」
状態だけを起こし、風でカーテンが広がるのを待った。
―――――ざあっ!!!!
葉の擦れる音がする。菜花の長い髪が揺れた。
上は、一面に空色。所々に綿が浮く。
「綺麗」
自然と言葉が湧き出た。涼しい、新鮮な風が顔にあたって気持ちいい。
思いっ切り息を吸った。が、たくさんの薬品のにおいでむせる。少し不満げにため息をついたら、ちょうど人と人を仕切っていたカーテンが開いた。