替え歌

□原-
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お館様がくださった 愛槍の十文字を
目の前に立つ貴殿に向けた
さよなら 政宗殿

もし時戻せるなら
貴殿と過ごした楽しい日々を 過ごしたいでござる
すまぬ そんなこと
もう無理だってわかっていまする
最初から二人は 結ばれない運命(さだめ)ゆえ

戦場の真ん中で 「武将」の某が出会った
貴殿は「敵軍」側の人でした
それでも 恋におちた

人に殺されかけるのは初めてではないでござるが
好いた方に殺されるのは初めてでござる
悪いのは 全て某のせいでござる
悲しい顔をしないでくだされ

秋に出会い 恋に落ちた
冬の夜に 告白された
春の夜に ひとつになった
夏にすべて 終わりを告げた

武器を弾かれ 刀を首もとに
瞳から涙が こぼれ落ちる
某は最後に「愛してまする」と言った
政宗殿は最後に…


ー愛してる、幸村ー



もし時戻せるなら
貴殿と過ごした楽しい日々を 過ごしたいでござる
心配されるな
来世で会いましょう
次はいっしょにいましょうぞ
さよなら、政宗殿

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