【極秘リング編】(完)
□夢の中での予知
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夕焼けに染まる家の中
穏やかな風景。
懐かしい感じがする。
「ミキ…もしミキが大きくなって…自分が誰かを大切にしたい人、守りたい人が出来た時、この箱を開けるんだよ…」
「まもりたいもの…?」
大きくて優しい手が私の頭を撫でる。
「まだ小さいミキには解らないか…」
無邪気に笑う優しい笑顔。私を包む大きな身体。
「わかるもん!パパのいじわる!」
「ミキを怒らせちゃったな…でもいつかそんな時がきた時、きっとミキやミキの大切なものを守ってくれるよ…」
そう…
これは幼い私の記憶…
お父さん…
このあとすぐにお父さんは単身赴任で家を離れてしまったんだよね。
私の大切な人…
家族も
ツナくんも
京子ちゃんやハルちゃんも
ツナくんの友達の獄寺くんや山本くんも
知り合ってまだ浅いけど、
大切なんだよ。
大事な人達だよ。
大きくなった今、
あの時お父さんが言っていた意味がすこし解った気がするよ。
懐かしい光景を見てすこし淋しいと感じていたら、
また地震が起きる。
(また地震っ?!)
大きく揺れて
地面が割れ、私は落ちてしまった。