月の雫
□心はそのままで…
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静かな午後
外は冷たい風があたり肌寒い。
もうすぐ冬がくる季節。
私はある場所へと来ていた。
「雫さん…来てくれるのうれしいけど、自分の事も考えていいのよ…?」
「自分の事って何がですか?」
「新しい恋…してもいいのよ?」
「そんな…私…聡さん意外の人なんて考えられないです…」
そう…
聡しか考えられない…
神木聡(かみきさとし)は私の三つ上の彼氏。
私が高校卒業すると同時に結婚しようって言ってくれた。
大好きだった。
大切な人だった…
事故で居なくなるなんて…
思いもしなかった。