月の雫
□出会いは最悪で
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「月宮さん、こっちの整理お願い!」
「はい!」
「月宮さん、レジお願い!
「はい!」
「月宮さん!」
「はい!」
つ、疲れた。
書店で働くのは見てて楽かと思ったけどそうでなかった…
「月宮さん、お疲れ様!」
「お疲れ様でした!お先します!」
私は一緒働いてる先輩方に頭下げて、更衣室へと向かった。
ガチャッ
「あっ!雫〜」
「咲!」
更衣室のドアを開けて入ると咲が居た。
森川 咲(もりかわさき)
同期で此処に就職して仲良くなった女の子。肩まであるふわふわとした茶髪。すらっと伸びた身長。すごい話しやすくて明るい性格。
「雫も終わり?」
「うん。咲も?」
「終わりだよ。疲れたぁ〜意外と仕事キツイよね」
「あっわかるわかる!見た目だと本当解らないよね。仕事もさ。」
「今日だってさ、お客さんが―…」
咲と他愛のない話をしながら私服へと着替えた。