【極秘リング編】(完)
□誰かが呼ぶ声
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『ただいま…』
私は家の玄関を開けるなり、お母さんに頼まれた物を持ちリビングへと入った。
「お帰り!ミキ、ありがとうね!お母さんうっかり忘れちゃって!」
お母さんは変わらず暖かい笑顔で迎えてくれる。
『も、もう!お母さんってばいつも忘れがちなんだから!』
私は頼まれた買い物の袋をお母さんに渡すと、自分の部屋へと移動した。
部屋に入ると、さっきの出来事を思い出す。
『………。』
(私、急にどうしちゃったんだろう…)
ベッドの隅に小さくうずくまって座る。
(だって昨日までは普通だったのに…)
怖い…
私の身体なのに、私じゃないみたいに感じる。
私はただ、不安と恐さを感じでいた。