【極秘リング編】(完)
□過去の記憶
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『スターダストプロテクション!!』
バシィィィッ!!!!
まばゆいピンクの光が俺の前に現れ、氷夜の攻撃を受け止めた。
光の壁が俺の一面に広がる。
「!!」
光りの中にはミキが居た。
「ミキ!!」
俺が呼ぶとミキは振り返り俺を見ると笑顔を見せた。
『ツナくん!!』
「一体、今の光りは…」
「ミキの炎だ」
ミキの肩に乗っているリボ-ンが言う。
「ミキの…?」
「ああ…ミキのエンジェルリングの宿りし守護獣のおかげだ」
守護獣…
ミキの隣にはピンク色の輝かしいオーラを放つ兎が居る。
『大丈夫?ツナくん…!』
「ああ…サンキュ、ミキ」
俺がそう言うとミキはホッとした表情を見せた。
「それよりも今は氷夜の奴をどうするかだぞ、ツナ」
「…ああ」
例えミキが来たとしてもどうするかだ
とてもミキが敵う奴じゃない
『…………』
(ツナくん凄い傷…)
ツナくんはかなり全身に傷が付いていた。傷口からは血が滲み出ている。
「ミキ…」
『えっ?』
声がした方を見ると、見覚えのある男の人が立っていた。
こないだぶつかった人だ…!
『貴方はこないだの…』
「覚えてくれていたんだね…ミキ」
と笑う笑顔に私は少しゾクッと寒気がした。
「ミキは下がっていろ…」
スッと手を伸ばしツナくんは私の前へ出てきた。
『で、でも…ツナくん…その傷だらけじゃ…』
「俺は大丈夫だ…」
傷だらけでもなお、私を守ろうとしてる。
私はツナくんを助けたくて、守りたくて、ここまで来たのに…
何も出来ない…
(悔しい…!)
私はなんて無力なんだろう…
ここまで来て守られるなんて…
【ミキ…祈って】
『ヒカル…』
【ミキの力になるよ…】
ヒカルが私に呼びかける。
私はリングに祈りを込めた。