ラプンツェルの後ろ髪
□No.6
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Good evening、アリス。
貴女は賢い方ですから。
見返して差し上げなさい。
貴女の嫌いな友人なんて・・・。
貴女の取るに足らぬ者でしか無いのだと、わからせて差し上げれば宜しいのです。
貴女は素晴らしいお嬢さんですよ、アリス。
私のアリス、我等がアリス。
愛していますよ。
引け目を、負い目を、感じる必要など有りません。
貴女は優れているのですから、人など、見下して当然。
さぁ、この椅子に腰を降ろして下さいませ。
さぁ、想像して・・・?
私の手が、貴女の足に触れる。
貴女の美しい爪先に、口付けを許して下さいますか?。
愛しいアリス。
此所では誰もに愛される。
此所では貴女がハートの女王。
その赤い唇で、本日は何方を御所望ですか?。
本日は何方を、貴女の魅力の餌食に?。
嗚呼・・・餌食になるのが、私ならば良いのに・・・。
意地悪な貴女が愛しくて、憎らしい・・・。
嗚呼、アリス・・・。その艶やかな唇で、どうか私を愛すると、仰って下さい。
例え嘘でも構わない、今だけは、私の事を愛すると・・・。
・・・我が儘を、言ってしまいましたね。
私などが、貴女に愛されるなど、なんと烏滸がましいのでしょう。
嗚呼、アリス・・・。
愛しい愛しい、私のアリス。我等がアリス。