しん×きら
□わんこと僕
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「くぅーん…くぅーん」
「…犬の鳴き声?…そんな…まさかね…」
こんな土砂降りの雨の中
犬なんかいるはずない…
そう思いながら家へと向かうスピードを上げるキラ
「…っでも…もしもいたら?」
ふと急ぐ足を止め暫く考え込む
「…もぅっ!!!…もしも何もなかったら怒るからねっ!!!」
これ程自分の性格が嫌だと思った事はないかも知れないと内心毒づきながらも
どうしても先程の鳴き声が空耳とは思えずキラは半信半疑の
まま元来た道へと走っていった
「…確か…この辺から…」
声を聞いたと思う道へと戻り辺りを見渡すがそこには犬所か人の姿もなく
やっぱり空耳だったのかと内心うなだれていると
雨の音と一緒に聞こえてくる微かな鳴き声…
「…公園の方?」
目の前の公園から聞こえてくる
微かな泣き声の方へキラはゆっくりと足を向けた
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