09/23の日記
20:35
もう一度君と
---------------
何も、何もなかった。
欲しいと思うものも、側にいたいと思う者も。
ただただ一人、秘められた牢の中、
朽ちていくのを待つばかり。
産まれた時から、名も与えられず、屋敷の牢に入れられていた。
唯一、食事を持ってくる者だけが自分の知る“他人”だった。
物心がつき、言葉を解するようになると、一度だけ何故自分が牢に入れられているのかを聞かされた。
あなた様は黒崎家のご子息であらせられます。しかしあなた様の内に秘めたるお力は一護様…あなた様の双子の妹君にとって、引いては黒崎家、尸魂界にとって脅威となりましょう。そのお力が四十六室に知られれば、いっかな零を背負う黒崎家とて、下された命に異を唱えることは出来ませぬ。
御当主の一心様、真咲様は、あなた様をむざむざ処刑などさせたくないのでございます。
どうか、どうかお分かり頂けますよう。
どうやら自分は隠すために牢に入れられているらしい。
しかしそれを知ったところで、これからも牢にいなければならないことには変わりない。何も感じなかった。
くるくると季節は変わる。鉄格子の反対側の壁には高いところに格子を嵌められた窓があり、時折風に乗って何かが入ってきた。
薄桃色の“何か”が、最近はよく入ってくる。風も暖かいものに変わった。所謂“春”が来たらしい。
どけてもどけても舞い込む“何か”に、どうせ自分しかいないのだからと諦めた。
何もすることがなく壁にもたれて座る。今日も単調に、いつも通り過ぎる。
と、思っていた。
とっ、とっ、とっ、とっ、
足音がする。しかしそれは、食事を運んでくる者の気配ではない。
「ん?桜……?」
随分離れた所で足音が止まる。
「どっから入ってきたんだ?ここら辺窓ねえのに…」
声と共に足音が再開する。何かを辿るようにして歩く音は着実にこちらに向かっていた。
「ここが凄えな」
とーー鉄格子の向こうに現れた橙色に、目を見張った。
十六の春、だった。
○脱色。
かけるではありません。脱色単体です。
実は夏休みにハマっていたのが脱色でして。ユーチューブでアニメ見てました。肝心なウルキオラとの対戦や藍染との最終決戦などは見れませんでしたが…(泣)
同時に即座に腐の方向にも開眼。萌えたので早速ネタ置き場に放り込む。←
白黒で一護女体化。双子パラレル。
黒崎家は代々零番隊に務める家系で、四大貴族と肩を並べる一族。
白一護と一護は双子。
以下簡単な設定。
黒崎一護(16) ♀
珍しい橙色の髪に琥珀色の瞳を持つ双子の妹。
強大な霊圧の持ち主で、それ故か霊圧制御は苦手。鬼道は辛うじて一桁を使える程度。しかし、威力が半端ないため、それでも充分だと周りがそれ以上の鬼道の習得を止めている。(万が一暴発してとんでもない被害を被るのを避けるため)
黒崎家の家系に漏れず死神で零番隊所属。一心が現役を退いた後の隊長として期待されている。
斬魄刀は斬月。
まぁ、性別が違って、髪が腰まである以外は原作の一護と思って下さい。
黒崎零破(16) ♂
全ての色を抜いたような、真っ白の髪と白黒反転した金色の瞳を持つ双子の兄。
一護と同じく強大な霊圧を持つが、その性質が虚に酷似していたので、四十六室から処刑命令が下されるくらいならと、一心と真咲の苦渋の決断により産まれた時から長く屋敷の牢に入れられていた。
たまたま、滅多に人が出入りしない牢の近くを通りかかった一護に見つかったことで牢から出される。
牢から出て、その存在が四十六室に知られることになるが、一護の監視下に置くという形で妥協。後に零番隊に入る。
鬼道もある程度は出来る。
零破(れいは)は一護が付けた名前。
斬魄刀は斬月の色を反転させたモノ。名は不明。
他はまた追い追い。というか一度アニメを見ただけなのであやふやな所が多々あります。(汗)
アニメのエンディングだった、星村麻衣さんの『桜日和』をイメージした話になりそうです。
最初の歌詞を聞いた途端にこれはいける!!と妄想してました。(笑)
前へ|次へ
□ コメントを書く
□ 日記を書き直す
□ この日記を削除
[戻る]