短編
□Snow Fairy
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クリスマスだけ…しかも、ホワイトクリスマスにしか見れない妖精がいるのを皆さんはご存知だろうか…。
その名も
Snow Fairy
「美咲ちゃん! 『Snow Fairy』って知ってる?」
昨日から碓氷の家に泊まっていた美咲は聞きなれない単語出てきて思わず首をかしげた。
「なんだ碓氷その『スノーフェアリー』って?」
「流石だね…美咲ちゃん。俺もよく知らないけどホワイトクリスマスにしか逢えない妖精だってさ…いかにも女の子が好きそうな話題だよね☆」
碓氷はクスッと笑った。
「それとねもう1つジンクスがあってね…」
「?」
「その妖精を見たカップルは永遠に幸せになるというお決まりのジンクスがね☆もちろん俺たちも見たいよね?鮎沢」
「べ、別に見たくない!」
美咲は思わずこんな事を言ってしまったが、顔を真っ赤なので、碓氷にきっと伝わった事だろう…。
「鮎沢…ウソはいけないよ☆また昨日みたいにおしおきされたいの?」
「なっ…!」
美咲は昨日の行為を思い出してしまい更に頬を朱に染めた。
「それより25日ってバイトなの?」
「いや、25日は店長が『もちろん美咲ちゃんはお休みでいいよ☆』って何故か言ってくれたんだ。忙しいのに…」
「流石さつきさん気が利くね☆後でお礼を言わないとね!美咲ちゃんもう、お昼だけどなに食べたい?」
「オムライス……」
「ふっ…かしこまりました美咲ちゃん!」
碓氷はお昼を作りにキッチンへ行った。
(去年は葵ちゃんにマフラーの作り方をおしえてもらったっけ…)と美咲は懐かしく思った。
(今年はどうしようかな…?)
「美咲ちゃん、さっきから笑ったり、考え込んだりどうしたの?」
美咲が後ろを向くと両手にオムライスを持った碓氷がいた。
「う、碓氷!別にプレゼントについてなんか…」
「鮎沢バレてるよ…」
「うっっ…さすが変態セクハラ宇宙人だな」
「いや、自分で言ってたよ美咲ちゃん…」