短編

□雷
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いつもの放課後「鮎沢美咲」はいつも通り生徒会室で1人で仕事をしていた。
そして今日は朝から雨が降っている。
しかも昼頃からさらに強くなっていた…。
ガラッ
「会長まだいたんだ」
美咲は顔を見なくても声の主が誰か分かった。
「あぁ、なんだ碓氷か…なんの用だ」
「ただ、鮎沢に逢いたかっただけ」
耳元で云われいつも通り美咲の顔も赤くなる。
「バ、バカか!ったくお前は…」

ゴロゴロ

「ひっ!」
「どうしたの?美咲ちゃん」

ピカッ!

「いっ、いや なっ、なんでもないぞ!」
「またまた強がって・・・カミナリが怖いの?鮎沢…」
「なに云ってんだアホ碓氷!別に怖くない!」
必死に否定する美咲だが明らかにその身体は震えていた。
「美咲ちゃんも意外と女の子だね!おばけとか……「ワーワーワーワー」
美咲は慌てて碓氷の口を自分の手で塞ぐ。

しかし、碓氷は美咲の手をどかした。
「怖かったら俺の胸に来てもいいよ」
「誰がお前なんかの胸に・・・」
美咲の顔は更に赤くなり碓氷から目を逸らす。
「鮎沢から来ないなら俺から行くけど…」
「なっ!ヤメろこの変態宇宙人…」

ぎゅっ

「落ち着く?鮎沢…」
「落ちつかん!」
「じゃあ落ち着くまでこうしてるよ…」

ピカッ!ゴロゴロ

「ひっ!またか…」
「今日、バイトは?」
「ある…大丈夫だ1人で行く!」
「そんなこと云わないでよ・・・メイドラテの美咲ちゃんに逢いたいんだから…」
「碓氷のアホ〜!」

バシン!

美咲は碓氷を殴ろうとしたが碓氷に片手で止められてしまった。
「本当に…暴力はなおすって云ったでしょ…」
「なっ!」
「じゃあ行こっか…ねっ!」
「分かった…」
手を強く繋ぎメイドラテへと2人はむかった。


  おまけ

「美咲ちゃん!俺カサ持ってないから相合いカサしようよ〜!」
「朝から降っているのに…カサ持って こないってバカか!?風邪ひくぞ!」
「だから相合いカサしようよ〜!」
「断る!」
 

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