書斎

□紅に染めて
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俺は部活帰りに忘れ物を取りに教室に行った。

本当にそれだけだったから、まさかこんなことになるなんて思ってもいなかった。

なぜか、1人うつ伏せになっているあいつ。

最初は泣いているのかと思って近づいていった。でも、呑気な顔して寝てやがった。

なんで?って思ったけど、1番最初に思ったのは、かわいい・・・。

す、好きな女の寝顔なんだ。そう思って当然だろ!?

別に俺、そういうつもりで近寄った訳じゃねーし。泣いてるなら、心配になるじゃん!

って、誰に言い訳してるんだ。俺は。

心の中での1人漫才。マジで何やってるんだよ。

俺が隣に座るもやっぱりこいつは起きなくてスヤスヤとかわいい顔をしている。
それを見て俺は小さく溜息をついた。

な〜んでこいつ気がつかないかなぁ。

俺、こんなに頑張ってんだから、気付いてもいいじゃん。ってかなんで気がつかないわけ?

意識するだろ、普通はっ。俺か?俺が間違ってるのか?

「俺、間違ってたかなぁ?なんでこんな鈍感なやつ好きになったんだろ?」
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