謎の島
□現れた洞窟
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あれから15分。
まだ皆の様子に変化はない。
「名無し、2ヶ月前から皆の雰囲気が変わってきたと言っていたが、その頃に何か島でなかったかい?」
レイトン先生の問いかけに名無しさんは思い出すように顔に手をかけた。
「う〜ん・・・。2ヶ月前って言ったら、お祭りの準備が始まった頃・・・くらいかしら?」
「お祭り?」
「この島では年に1度、無事に過ごせた事を感謝し次の年も無事に過ごせるように祈るお祭りがあるの。
2ヶ月前から準備して島の人たちは皆楽しみにしているわ」
「楽しそうですね!」
僕が思わずそう言うと名無しさんは少し自慢気に胸を張った。
「すごく楽しいわよ!この島のビッグイベントだからね」
その時だった。
名無しさんの後ろに居た人がいきなり、ゆらりと歩き出した。
その人だけじゃない。
全員がそんな風に同じ方向に向かって歩き出すのだ。
その中にはさっき話しを聞いた活発なおばさんや難しい顔したおじいさんまで混じっている。
「皆どこに行こうとしてるんですか!?」
「着いていってみよう」
レイトン先生の合図で僕達3人は島の人たちの最後尾を距離をとりながら着いていった。
皆の目は何かを見ているようで何も見ていない、そんな目だった。