謎の島

□罠
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「それにしても、どこに行くんだい?」


レイトン先生が尋ねる。名無しさんは歩くスピードを緩めることなく答えた。


「一旦私の家の別荘に行きましょう。今日の出向は終わちゃったみたいだし・・・。明日の朝に船が出るみたいなの」


「その別荘って遠いんですか?」


僕がそう尋ねると名無しさんは少し申し訳なさそうに言った。


「そうね、少し歩くことになるかも・・・。」


目的地が決まってから30分も歩くと道はデコボコになっていった。坂道も増えて、急になっていく。


「ごめんなさい。母がこの町を高い所から見たいって、言うものだから・・・。」


「いや、中々興味深いよ。断片的に見られるこの地層は、この土地特有のものだね。他では見られない」


「そうなんですか?」


「ああ、多分地質が他と異なって・・・。」


「そうなんですか。知りませんでした。

地質とは関係ありませんが、昔からこの辺りでは言ってはいけない言葉というのがあるらしいんです。

未だにそれは変わりません。
そんなのがあるのは独特の地質のせいなのかも知れませんね」


「言ってはいけない言葉・・・?」
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