I.T.L
□第6戦【蘇る故郷の街】
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『ホウ…、自ラ出テ来タカ…ッ
コノ街ノ人間共ヲ食ッタ後ニ、オ前達も食イニ行ッテヤロウト思ッタモノヲ…ッ』
ゾロゾロと5体ものトカゲが俺達の周りに集う。
『ゲヘヘヘ…ッ、子供…ッ、子供ガイルゾ…ッ!
美味ソウナ肉ヲシテイル…ッ』
「う…っ、わた…し…っ、食べても美味しくないもん……っ」
リアは俺の言われた通り、後ろに隠れて汚らわしいトカゲ達を見つめていた。
怖いのか、俺の裾を握ったまま離そうとしない。
『イヤァ…ッ、イクラ見テモ美味ソウナ肉ダァ…ッ』
ボソ…ッ。
「セレン、リア。俺が囮になって奴らを引き付けるから、セレンは波撃(ルーパード)で攻撃しろ。
そうすれば俺も攻撃出来る。
リアはセレンから離れるな、わかったか?」
「波撃(ルーパード)はあまり得意ではないんですけど…、分かりました!」
「うん!セレンお姉ちゃんが危なくなった時は私が守るっ」
「馬鹿、お前が守られなきゃいけないんだよ」
「そうですよリア。そのお気持ちだけ受け取っておきます。
さ、後ろに隠れてっ!」
リアは少し残念そうな表情をしたが、大人しくセレンの言う通りに、後ろに隠れた。
「さぁ…、行くぞっ!!!」
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