ブック13
□僕はあの子のライバルです!
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キリッと開かれている目は、愛しそうに細められ
真っ直ぐ一文字にひかれた口は仕切りに開閉している。
冷たそうな彼の空気は、信じられないくらいに優しい。
あれが、本当のアスランなんだろうか…。
翌日、僕は思い切ってアスランに話かけた。
僕にも、ああいう表情を向けてほしいと思ったから。
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「おい!キラ!」
「え?」
気が付くと、目の前に翡翠の瞳があった。
「何ぼーっとしてるんだよ!全然進んでないじゃないか」
アスランは眉間にしわを寄せながら溜め息をつく。
―ああ、そうだった。
僕とアスランは、試験勉強をするために放課後残ってたんだ。
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