ブック13
□彼はライバルです!
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わたくしは鼻を鳴らして、キッチンへ向かう。
お兄様が中学に上がってからは食事をするのも、お客様にお茶をお出しするのも
わたくしの仕事となっているから。
キッチンに入ると、リビングから楽しそうに談笑するお兄様達の声が聞こえてくる。
授業や、クラスメイトのこと。
ゲームや何かのスポーツの話。
わたくしには分からない話ばかり。
「……………あら?」
ティーポットにお茶を入れようとすると、
お茶葉が切れていたことに気が付いた。
「あらあら、新しいのを買ってこないといけませんわ…」
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