ブック2
□My Holiday
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その様子を見ていたキラは、広場の噴水に腰かけた。
ラクスがちょろちょろ動き回るため、アスランと落ち合う場所が決まらない。
「写真がなきゃ記事にはならないし…今すぐにでもカメラが欲しいんだけどなぁ」
ふう、とため息をついた。
「まあまあ!綺麗なお嬢さんですわ〜!」
ラクスの顔を見た美容師が嬉しそうに言った。
派手な柄のシャツをピッタリとしたパンツの中にしまった奇抜な恰好をしたその人物。
街ではこういう服装が流行っているのかと、ラクスは頷く。
「髪を切るのよね?このくらいかしら?」
男のくせに、何故か女言葉を話す彼は、ラクスの髪の
かなり下のほうを持った。
「いいえ、もっと短く」
彼はにっこり笑って、じゃあこのくらい?と先ほどの場所から少し上を持った。
「もっとです」
「んー、じゃあこのくらい?」
今度は胸のあたりを持った。
しかし、ラクスは「もっと」と首を振る。
「こんなに綺麗な髪なのに…ばっさり切って、後悔しない?」
「はい。後悔なんてしませんわ!だからお願いします」
ラクスは「このくらいまで」と首の辺りの髪を持った。
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