ブック2
□My Holiday
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ラクスは両手を広げてフワリと回転した。
長いスカートが広がり、美しい脚が露になる。
だけど、それを怒る者は誰もいない。
次はポケットに手を突っ込んで歩いて見る。
まるで、ちょっとした不良のように思えて、ラクスは堪らず苦笑する。
そのまま、少女達がしていたスキップをしてみた。
「こうでしょうか?」
見たことはあるが、実際にスキップをしたことのないラクスの脚はぎこちなくリズムを刻む。
我ながら不格好だとは思うが、楽しい。
楽しくて仕方ない。
「……………何やってるの、あの子」
その様子を後ろからこっそり見ていたキラは眉をしかめる。
いきなりクルリと回ったかと思ったら、いきなり変な歩き方をし始めて一人で笑っている。
「王女様の考えることは分からないや」
そんなことより。
スクープをとらなければいけない。
5億円の価値がある、彼女の記事を!
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