ブック4
□「こころの変化」 W
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「熱は下がったのか?」
お粥をベッドの横にある棚におき、アスランが問いかける。
キラは困ったように答えた。
「うん、もういつも通り。平熱だよ」
「あら、キラ?油断をしてはいけませんよ」
ラクスはムッと頬を膨らませた。
「ん?」
アスランは首を傾げ、キラとラクスを交互に見る。
「聞いてくださいな、アスラン。さっきから、キラは「大丈夫」ばかり言うんですよ?クシャミが止まらず、寒気もするくせに」
少し怒ったようなラクスに、アスランはクスリと笑った。
「ラクス、君にキラの看病を頼んでも良いかな?」
「「え?」」
キラとラクスの声が重なる。
「今夜、父の代わりに村の会合に出なくてはいけないんだ。だから、頼む」
「そうなんですの?
任せてくださいな、しっかり看病しますわっ。」
ラクスは胸に手を当てた。