ブック3

□彼と彼女の叶わなかった恋 後編
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写っていたのは、キラとラクス。


キラがラクスの肩を抱いて微笑んでいる、幸せそうな写真だった。



「僕達にそっくりだよね。」

「そっくりすぎですわ!…合成でもしたんですか?」



ジロっと横目で見るラクスにキラは「勘弁してよ」と苦笑い。



「本当にこれは、僕のおじいちゃんと、ラクスのおばあさんだよ。」



ラクスから写真を返してもらうと、キラはそれを本の間に戻す。





「僕のおじいちゃんはね、ずっと君のおばあさんの事待ってたんだ。」



本を大切そうに抱え、キラは呟いた。



「…死ぬ間際まで…ずっとね。」







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