ブック3

□彼と彼女の叶わなかった恋 中編
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逢う場所は決まってこの桜の木の下。


どこへも行かず、ただ互いの時間を共有するデート。




春、夏、秋、冬

季節は巡り、3年の月日が過ぎた。






『え…結婚!?』


『学校を卒業したらすぐにと…言われました…。』


『そんなっ…!』



その相手は彼ではなく、知らない貴族の青年。



『…貴方にも、そういう方がいるのでしょう…?』




彼の方にも、幼少より定められた相手がいた。



自分達は結ばれない。
分かっていた、惹かれ合ったその頃から。それでも、一緒にいたかった。







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