ブック3
□僕等のお家 2
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「んん〜っ、今日も良い天気ねぇ」
お手製コーヒーを片手に、マリューは一人テラスに立つ。
外の空気を存分に吸ってから、コーヒーを一口、口に含んだ。
「…ん?」
「どうしたんだ?」
眉を潜めるマリューの背中にバルトフェルドの声がかかった。
起きたてらしく、目を擦っている。
「貴方の真似をしてコーヒーを作ってみたんだけど…
なんか違うのよねぇ」
「どれ?」
マリューからコーヒーを受け取り、飲んでみる。
「…なるほど。確かに君の好みとはちょっと違うかな」
苦笑して、バルトフェルドは胸に手を当てた。
「よし、ボクが作ってあげましょう」
「ええ、お願いするわ」
室内に入り、バルトフェルドはキッチンへ
マリューはソファーへと向かう。
マリューは楽しそうにテキパキとコーヒー作りに取り掛かるバルトフェルドを見て笑みを溢した。
「今日はやけに早起きじゃないか。何か用事でも?」
芳ばしい香りが漂い、バルトフェルドが問う。
「ええ、まあ…その、ムウと…」
マリューは頬を赤く染めて呟く。
そんな彼女を微笑ましく思い、バルトフェルドは口笛を吹いた。
「さあ、出来たぞ!」
バルトフェルドは出来たてのコーヒーを二つ持ってソファーへとやって来た。
と、同時にキラとラクスがリビングに入って来た。
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