ブック2

□Rain Days
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カリダに買い物を頼まれていたキラは案の定ビショ濡れで帰って来てクシャミを一つ。



梅雨特有の生温い気温と雨のせいだろう。




「なんか寒気がする〜」



と言って、夕食もとらずに自室に入ってしまった。







その晩、ラクスはお手製のお粥を持ってキラの部屋を訪ねた。





「大丈夫ですか?」




「うん、大丈夫だよ。ちょっと風邪ひいちゃったみたいだけど。」





横になっていたキラはラクスに心配をかけまいと起き上がった。






「風邪?」





ラクスは首を傾げる。




「風邪とは、何ですの?」



「…へ?」





ラクスの言葉に、キラは目を見開いた。





まさか、とは思うが恐る恐る尋ねてみる。






「風邪を…知らないの?」


「はい」







頭にタライが落ちた様な気分だ。






つまり頭にものすごい衝撃が走って、クラッとした、ということ。


もちろん、タライが落ちてきたせいではないし、風邪のせいという事でもない。










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