ブック2
□I don't say good bye.
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予定時刻まであとわずか。
僕は君の隣で涙ぐんで、下を向いたまま君の手を握っていた。
「…………」
交される言葉は、ない。
やるせない想いばかりが募っていく。
素直になって、言えればいいのに…
もうすぐ、ラクスは行ってしまうのだから。
そして、会えなくなるんだから。
『愛している』の一言を、伝えられたらいいのに…。
シャトルはもうすぐ、君を迎えに来て
僕の手の届かない
僕の知らない明日へと君を拐って行ってしまう。
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