ブック2

□想いひらひら
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―3時間前



誰もいない放課後の教室


「何ですか?コレは」


ぴらっと出されたのは、先日行われた小テスト


「…テスト用紙?」


机にひじをついて
思ったことをそのまんま答えたら
ラクスはため息をついた


「…そうではなくて…」





「何ですか?この点数は」



「何ってそのままだよ?4点」



―そう、4点



「何でもないように言わないでください!ちゃんと分かってますの?4点ですよ?100点中4点なんですのよっ!?」



ラクスにしては早口で大声で怒鳴った



言い終わった後
やっぱり言い慣れてないせいか、ゼイゼイいってるけど



「もうすぐ期末テストなんですよ?こんな点数では成績が出せませんわ」



「ん〜、それは困ったなぁ〜」


「もうちょっと焦ってはどうですか?」


呆れた目で見つめられた



「もうっ…授業中に何をしてたんですか」

「ラクスを見てたよ」



「……は…?」



「ずっと、ラクスに魅とれて授業なんか聞いてなかったよ」



に〜っこりと悪びれた様子もなく言ったもんだから
最初はラクスの思考回路が働かなかった



「………」


直立不動のラクスに
僕はそっと口付ける


「!!」



その感触にラクスは
ハッとしたのか真っ赤になった



「キラ君っ!///」


面白くてお腹を押さえて笑ってたら
ラクスがとんでもないことを言い出した



「〜っ次の小テストまで、キラ君には特別指導決定ですからね!!」


「は?特別指導!?やだよっ」

「拒否は却下です!これはもう決定事項ですわ」







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