ブック1

□子守唄
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ラクスはキラの隣に座り、柔らかい笑みを向けた。



「本を読んでたんですか?」



キラは、半分以上読み終った本をパタンと閉じる。

ラクスが隣にいてくれるのなら、この本はもう必要ない。



「子供達は?」


「夢の中ですわ」



口元を手で押さえ、笑う。



「じゃあ、さっき唄ってたのは子守唄だったんだね」



「あら、聴こえてました?」


ラクスはきょとんと目を丸くしてキラを見る。

キラは軽く頷いて、「素敵な歌だったよ」と言った。



「皆、歌い始めたらすぐうとうとし始めたので、あまり子守唄の意味はありませんでしたけど」




ラクスは、キラが閉じた本に手を伸ばす。


どんな本なのか、気になる様だ。



「……キラ?」



ラクスが伸ばした手をキラが掴み、
自分の頭をラクスの太股に倒した。








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