ブック4
□CAROL
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昔々のずっと昔のお話し。
“人間”と“妖精”
2つの種族が生息していた、その頃の物語。
栗色の髪と紫色の瞳を持つ人間の少年がいました。
旅人であった彼は、とても優しく微笑む少年でした。
淡い桃色の髪と空色の瞳を持つ妖精の少女がいました。
彼女はとても美しい歌声の持ち主でした。
ある日、少年は少女の暮らす土地に流れ着いて来ました。
少年と少女は出会いました。
「君は誰?」
「私はラクス・クラインですわ。貴方は?」
「キラ…キラ・ヤマトです。」
必然のように
二人は惹かれ合っていきました。
しかし、ただ一つ
“人間”と“妖精”の間には
知られざる《掟》の存在がありました。
「…それでも、私はキラを好きになれて良かったと、思います。」
「……僕達、もう一度逢えるよね…。」
今尚、語り継がれる二人の哀しくも愛おしい…物語。
。