ブック2

□優しい人がいた
1ページ/5ページ







優しい人がいた。





初めて会った時から、変わる事のない優しい優しい心の人。





「…キラ」





足に掛る重みがいとおしく、悲しい。





優しい人は、いつだって誰よりも悲しんで、泣いて、疲れて、傷ついてしまう。






その度に、この人は心に蓋をする。



誰にも分からないように、気付かれないように、悟られないように…。





自ら、ひとりになることを選ぶ。










次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ