ブック1
□果たして甘えん坊?
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キラとラクスの間に
セラが生まれて1年
誰もが羨むほどの理想的で幸せな家族
悩みなんて
不満なんて
…実はある。
ラクスには不満がある。
「あぁ〜、セラ!セラは今日も可愛いねぇ〜」
原因はいとしの旦那様
自分の娘を溺愛するキラ。
セラを抱き締めては白くてマシュマロみたいなホッペに自分の頬をすりすりする
「……」
洗濯物をたたみながらラクスはその光景を見る
初めの頃は
ちゃんとラクスもセラも平等に愛してくれてた
だんだんとキラの愛情がセラにだけ注がれていったが
よっぽど娘を愛してくれてるんだな、とその頃は平気だった
しかし、キラはラクスを全く相手にしてくれなくなった
相変わらず優しいし
二人の時間がないわけでもない
けど、その時でさえ
キラはセラばっかり…
『自分の娘にやきもちを妬いてます』
なんて、口が裂けても言えないけど…
でも
腹が立つ。
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