ブック1
□虹
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ヤキン攻防戦後、キラとラクスがオーブのマルキオ邸に身を寄せてから数ヶ月…
心身共に傷付いてたキラは、ラクスや皆の支えで徐々に回復していた
テラスで空を眺めていたキラの耳に、楽しそうな子供達とラクスの声が届いた
「お水は少しだけで良いですからね〜」
「こぉんな感じ〜?」
「はい!そのくらいで良いですわ〜」
何をしているのか気になったキラはテラスから出て、ラクス達のもとへやって来た
「あっ!キラお兄ちゃん!」
「お兄ちゃんも水あげよ〜?」
キラに気付いた子供達が一斉に駆け寄る
「水あげるって…?」
「今、皆さんでお花に水をあげていたんですの」
ジョーロを両手で持ったラクスが、キラに微笑む
「はい、キラ!」
そういって、手に持っていたジョーロをキラに差し出す
「あ…うん」
キラはそれを受け取って、花壇の前に立った
何だか、視線を感じる…?
振り返ってみると子供達が、キラが花に水をやる姿に瞳を輝かせていた
…え、何でそんなに見つめられてるの??
わからない…
少しやりにくいな、と苦笑しながらキラはジョーロを傾け花に水をやる
「きゃー!やっぱり似合うッ」
「可愛い〜!!」
「キラ兄ちゃん、違和感ないよ!?」
子供達から次々と声が挙がる
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