ゆびきり
「じゃあ、約束だね」
はい、と言って小指を差し出したスザクにユーフェミアはきょとんと首を傾げた。
「スザクさん?」
「はい?」
「約束なら、もうしましたよね?」
ユーフェミアの言葉に、スザクは何度か瞬きをして笑う。
「そっか。ユフィは指切りって知らないんだね」
「ユビキリ?」
聞き慣れない単語を耳にしてユーフェミアは眉を潜める。
スザクは彼女とは正反対にニコニコ笑って頷く。
「イレブン流の約束の仕方で、小指と小指を合わせて
“指切りげんまん、嘘ついたら針千本飲ます。指切った!”で、小指を離すんだよ。」
簡潔な説明を興味深そうに聞いていたユーフェミアは、不安そうな表情でスザクに尋ねる。
「約束を破ったら…針を千本も飲まなくてはいけないんですか?
それって、すごく痛いと思うんですけど…」
ユーフェミアの言葉にスザクはぶふっ!と息を吹き出して、声を上げて笑った。
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