poem

38件

【赤 (あか)】
情熱
燃え上がる炎
過剰な熱気は時に身を滅ぼす

黄昏
夕暮れの朱
闇に融和する仄暗い日の光

円熟
熟した果実
瑞々しく香り高いが目を離した隙に腐り落ちてしまう危うい時期

【色 (いろ)】
世界はあふれる色の洪水
意識しないそこここに
意外な配色が転がっている
あまりにもバラエティー豊かで新鮮
何気なく歩く道の上にも、ほらあった
自然の色・人工の色
色とりどり

【海 (うみ)】
潮風を受け波打ち際に立つ。
途方もなく広大な海の入り口で地平線を臨むと
自分の存在の小ささを気付かされる。
多くの生命を内包し、
時に生命に牙を向く。
海の先へと果敢に挑む者達は勇者だ。

【映画 (えいが)】
スクリーンに描き出される一時の夢
胸躍る冒険
芯から冷える恐怖
甘い恋物語
そこに映るのは思いもかけない贅沢な非日常の世界
見終わった後も世界の余韻は続く
ともすれば人生観でさえ変わる魔法

【音楽 (おんがく)】
耳に残るは天上の調べ。あやにも稀な絹糸の音色。幼き頃に知り、その後ぷつりと聴く機会を失った。あれは幻かも知れぬ。至上の音楽。美しき天上の調べ。今はもう頭の中でしか再現出来ず口惜しい。

【貝殻 (かいがら)】
耳を澄まして聴こえるのは海の音?いえいえ貝殻の声で御座います。あなたの耳に反響するのは、貝の溜め息、すすり泣き。いずれも切なき、声なき声。海の音がするのなら海を恋しがる貝の夢を聴いたのでしょう。

【禁忌 (きんき)】
禁忌に触れてはならぬ。背けば身の保証はない。
古びた掟は現代でも絶対で、探っただけで災難にあうという。
それでも、見たい。知りたい。暴きたい。
禁じられるほどに欲望は膨れ上がるばかりだ。

【薬 (くすり)】
苦い苦い よく効く薬。苦味を越えれば、心も体もたちどころによくなる。
渋い渋い よくなる薬。渋みを飲み込めば、涙も痛みもいつの間にか緩和する。治る為に大事なのは、苦味や渋みを恐れない気持ち。

【化粧 (けわい)】
するり一筋
紅(べに)をさす

真白の肌に
華が咲く

面(おもて)が
シャンと引き締まる

背筋も
シャンと引き締まる

華の面で
何処 行こか

まだまだ ほんの
宵の口

【幸福 (こうふく)】
身に余る大きな幸福はいらないの。
道端に落ちている小さな幸せが
私を満たしてくれるから。
甘いお菓子とほんの少しの贅沢。
そしてあなたが隣にいる事。
それだけで満足。

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