09/03の日記
23:22
happybirthday‼
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「誕生日おめでとうー!!」
幸せな誕生日はいくつも過ごしてきたけど、どれも比べられないくらい大切な思い出。
そして今日も、
他には変えられない幸せな時間。
*しあわせケーキの作り方
「今日は、たまにはゆっくり夕方まで出掛けてこい」
愛しい旦那さまと、可愛い息子にそう言われたのは朝のこと。
突然のことにびっくりしたけど、カレンダーを見てああそっかってなんだか納得。
突然のお誘いになるからダメもとでたつきちゃんに連絡すると二つ返事でオッケーがもらえて。
きっと旦那様が事前にお願いしてた模様です。
土日なんて関係ない仕事だからきっと休みをもらってて、息子も最近ハマってる街の探検の予定を変更してくれてて・・・。
思いがけないプレゼントに、お気に入りのワンピースに着替えて思わずスキップしながら家を出た。
「美味しかったなぁ、ケーキ」
どうやらプレゼントはそれだけじゃなかったみたいで、夕方家に帰ると旦那様の叫び声。
何事かと思ったけど、甘い匂いと粉まみれの二人を見て思わず笑ってしまった。
旦那様いわく、本当は夕飯とケーキを作ろうと思っていたのに、あまりの息子のはしゃぎっぷりにケーキだけで手一杯だったみたい。
「料理のセンスはお前に似た」って言われたけど・・・、失礼な!
「なんだか静かになったなぁ・・・」
幸せな気分に浸っていて忘れていたけど、夕飯を食べ終えてすぐ「カラクライザーごっこをするんだ!」って旦那様を引っ張っていった息子。
ついさっきまで賑やかな声が聞こえてたのに・・・。
「あれ?寝ちゃってる」
部屋を覗くと仲良くベットにダイブする親子。
同じ方向に体を丸めて眠る姿はなんだか虎みたいで可愛いな。
「おーい、そんなところで寝ると風邪引いちゃう・・・ってあわわ!」
肩を揺するとその手を引っ張られてあたしまでダイブ。
どうやら親虎さん、狸寝入りだったみたいです。
「虎みたいだと思ったのに、狸だったのですね」
「いや、ほんの数秒前まで寝てた」
「食べてすぐ寝ると、牛になっちゃうよ?」
「虎とか狸とか牛とか、動物園か?ここは」
「もうっ」
「あ、一頭発見」
「もー、一護くん!」
「あはは」
間にいる息子が「んー」っと寝返りをするから、二人慌てて口を閉じる。
すやすやと寝息が聞こえてきたのを確認して、顔を見合わせて笑った。
「ねぇ」
「ん?」
「ケーキ、ありがとうね。美味しかったよ」
「そりゃ良かった」
「でも、どうしてケーキだったの?」
「・・・こいつが、どっから情報仕入れてきたのか知らねぇけど、『プレゼントは手作りで愛を込めるのがいいんだよ』って言うから」
好奇心旺盛な息子は、最近は探検に出るのがお気に入り。
それは街だけに止まらなくて、持って生まれた力を駆使して街から尸魂界やら仮面の軍勢の人達のとこへやらとどこへでも出掛けて行く。
そうしていろんなことを見て聞いて触れて、時々あたしたちが驚くような情報をお土産に帰ってくる。
「どうせ、今回のは水色とか啓吾あたりだろ。今度は何言ってきたんだ?コイツ・・・」
寝てる息子の額をツンとつく旦那様。
勇ましいのは良いけれど、情報収集だけじゃなくて発信までしてくることにお父さんはお困りの様子です。
「それ・・・」
「え?」
息子に触れた指で示す先は、あたしのエプロンの下の服。
「うん、こないだ一護くんが買ってくれたワンピースだよ」
真っ白でレースの花柄のワンピースは、少し前に早めの誕生日プレゼントって買ってくれたもの。
お気に入りでもう何回も着てるけど、やっぱり今日着たくて出掛けるときに迷うことなく選んだ。
「ありがとうねって、わわ!」
息子を挟んだ先にあった体は、あたしの背中側へ。
そうしてぎゅーっと抱きしめられる。
「一護くん?」
「・・・似合ってる」
「ふふ、ありがとう」
「・・・俺がいないとこに着てったのは気に食わねぇけど」
チラリと後ろを振り返ると、あたしの肩から真っ赤な顔がチラリ。
「本日、ケーキ二個目ですな」
「あ?」
「だってほら、真っ白なワンピースがクリームで、その上の真っ赤な一護くんの顔が苺!」
「赤くねぇし」
「じゃ、オレンジケーキ?」
「あのなぁ・・。つか、ケーキならこうだろ」
「わぁ、苦しいよ〜」
あたしを通り越して、息子までぐるりと回る逞しい腕。
オレンジとオレンジに挟まれる、クリームのあたし。
「ケーキってこうやって作るんだね」
「我が家用のケーキ限定な?」
「絶対美味しいね」
「どこの店にも負けねぇよ」
「あはは」
*2016.09.03
これからも、きっとしあわせ。
「さて、美味しいケーキをいただくとしますか」
「へ!?」
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