MAKE U WET〜Chapter2〜

□射新図大学『マルロバ』
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「マルロバ」/Nsaid...










 

頭が堅い

俺、中丸雄一は…小さい頃からそう言われてきた

別に頭が堅いからって勉強が好きなわけではないのに

好きなのはサッカーとゲーム

だからといって何もないわけだが…


と、まぁ…そんなわけで今日も普通に大学から帰る予定だったんだ
(いきなり(笑))

でも…最近、うちの大学の近くで他の大学のボクシング部の人達がうちの大学の奴らにカツアゲをしているらしいという噂されていた

そんなこと、まぁ…俺には関係ない。と…そう思っていた


しかし



「おーい。そこの頭固そうな兄ちゃーん」

ベタ過ぎるほどに絡まれた
俺も俺でベタ過ぎるほどに参考書を手にしていた

「ま、何でもいーや。金貸してくんね?缶コーヒー買えなくて困ってんだよね」

大学生にまでなってカツアゲかよ…

と心で呟きながら無視しそいつらの間を通り抜けようとした…が

「待てって。」

待てって言われて待つやつはいないだろう

と思いながらもベタ過ぎるほどに肩を捕まれ、殴られそうになった。

さすがに拳が目の前にきたとき目を瞑ってしまった。

…が。
いつまでたっても殴られない。

そぉーっと目を開けると一人の男が俺の前に立っていた

その男に俺を殴ろうとした奴が震えていた

いや、カツアゲ組全員が震えていた

「その辺にしといたら?」

男が声を出すと

「“上田”だ!」

「マジかよ!」

「やべぇよ」

「逃げるぞ」

と口々に言い、その場から居なくなった

「ふぅ。まったく、人をオバケみたいに」

と言いながら男はこちらを向いた

“びくっ”

いきなり目を合わせられたもんだから体がビクついた

「だいじょぶー?」

ニコッと心配してくれたのにも関わらず俺は…

「え?誰?」

そう言うのが精一杯だった

「…そうやって他人に興味ありません的な顔してるからさっきみたいな奴らにカツアゲされるんだよ。優等生の中丸くん?」

心なしかムッとした表情で言われた

ていうか、

「何で、名前…知って…」

すると…男は俺の目をじっとみて



















「べー」

思いっきりアッカンベーをしてきた

「は?」

さすがに俺もムッとし何か言い返してやろうと思ったのだが

「…まぁ、いーや。じゃあね」

呆れた様子でどこかへ去っていった

「え?え?」

なんなんだよアイツー!!!!!

どうしようもない怒り(?)を抑えながら俺は駅に向かった









-次の日-

今日は2限目からの授業。
ゆっくりと家を出てのんびりと電車に揺られていた

すると地元の駅から5つの先の駅で見覚えのある顔の男が乗ってきて隣に座ってきた

見覚えのある…

 
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