Poem

□ズタボロ人情道(じんじょうみち)。
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人生って何だろう?

人が生きるって何だろう?



僕はちゃんと人として生きていけてるのかな





とりあえず歩いてみた

とりあえず走ってみた



後ろでも前でも、立ち止まるよりましだから





そしたら足がボロボロになって

何処も彼処ももズタズタになって



傷ついた体引きずってほふく前進






思っていたよりも生きるということは

歩いていくのが辛くて、進んでいくのが痛いことで



あんなに憧れていたモノは

今となってはどーでもよくなって






痛くたっていい

傷ついたっていい


まっさらに綺麗な傷のない道よりも

傷だらけ砂利だらけのが僕らしいだろう?


今日もよく分からないゴールを目指して

明日もこんな感じだろうって



目を開けば、ズタボロ人情道










血まみれの手に刀握って

汚い手に君の手握って



とりあえず一気に駆け抜けた





体をすり抜けていく銀色の風

頬を掠めるたくさんの木の葉



一瞬ただその一時だけでいいから





守ることなんてできやしない僕に

君は何故かついてきた



気づいたら守られてるのは僕の方なんてことにも気づかないで






このガラクタみたいな体が後ろに倒れないのは君が支えてるから

いやいや訂正、皆が支えてくれてるから



ひねくれた僕の曲がりくねったひび入りの芯みたいなもんは

たくさんの支え棒に助けられてんだ







高望みなんてしないから

今がずっと続けばいいから



それが何かなんて分からないし見えないし

でも見えないものほど僕は重要で捨てられなくて



グシャグシャな笑顔とメチャメチャな泣き顔と

決して綺麗なんて言えないだろうけど



全身全霊で今日も走るのはズタボロ人情道







手のひらから落ちそうなモノを

僕は、ちゃんとじゃないけど守ってきたと思いたいものを

そんな大層なもんじゃないけれど

そんなこと言えるほど立派なもんじゃないけれど




毎日、ただ生きていければいいだろう?









どんどん目から流れるモノ

今どんな顔してるんだろう



壊れそうな、脆そうな、崩れそうな、何かをただ


溢れそうな、零れそうな、いっぱいいっぱいの何かが僕の




全部で、全てで、守りたいもので


一人じゃ生きていけない弱い弱い僕だけど


君が隣にいれば、ちょっとは強くなれる気がするから




止まらない感情をだだ流しにして


何故目指すのか分からないゴールに向かって




ぶっきらぼうなグチャグチャなこの道

その道に名前を付けるとするならば

人生の全てを込めるのならば




涙流し叫ぶ



ズタボロ人情道

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