怪獣書堂
□世界転送冒険奇譚
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【序章】
2054年。
近未来的社会と言われた日本に20世紀が残した核の申し子、ゴジラはいく度にも現れた。
被害を深刻に考えた天才科学者沢本勢人は、世紀の大発明空間転送装置「エリアファクシミリー」を使用する決意をした。
そして、今まさにその世紀の大発明が世紀の大怪獣を別の世界へ飛ばす瞬間であった。
ゴジラは装置の上に立った。
「沢本博士!」
「よし!転送!」
ピーガガガーガーピーー………。
ゴジラはその姿を一瞬のうちに消した。
ゴジラは転送された。
やがて人々は歓喜した。
しかし、これが物語の序章となるとは今のこの世界の人間には知る由もなかった。