長編小説
□第三幕
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とあるデパート。
ここでは今、超人気アイドルグループ“I♡fire”のサイン&握手会が開かれていた。
「はい、並んでくださーい」
デパートにできる長蛇の列。しかし、その列の大半は、三人のメンバー中
「キャ〜!!陸遜君〜!握手してください!」
「はい、私でよければ」
もうキラキラ☆
キャッキャッと黄色い声をあげるファンの女の子たち。
そして・・・
「姜維君、サインください」
「はい、わかりました」
姜維がルンルンとサインを書く。ちなみにファンは陸遜の三分の一くらいの人数しかいないが結構の列ができていた。
「キャッ、握手とサインしてもらっちゃった」
「あ〜、私も私も」
幸せ一杯の笑顔だけど、この男は・・・
「はぁーーーーーーーー」
「か、関平殿、・・・・・・溜息を吐くと幸せが逃げますよ」
「だってさ、だってさ・・・・」
言葉にならず男は態度で示すっと言わんばかりに、誰もかれも関平の、哀愁漂う姿に全てを理解することができる。
「関平」
黄色い声からは程遠いダンディーな声。