過去夢4

□キスミー
1ページ/1ページ


それは、私がみた
夢の話だった
顔の見えない誰かが
私をそっと抱き締めてくれる
それは幸福で、愛に溢れた夢


『夢で抱き締めてくれたの
きっと雅治なんだよ。』


それを彼氏である雅治に話したら
返ってきた答えは素っ気なくて


「顔、見えなかった
って言わなかったか?」

『…顔見えなくたってわかるもん。』


だって、その温もりを
知っているから…
口には出さなかったけど
理由を思うと
少し恥ずかしくて
そんな私をみて
ニヤリと笑った雅治は、


「どうしてわかったのか
知りたいのぅ。」


そう言って私を抱き締めた
どうしてわかったか
理由なんてわかってるハズなのに


『知らないっ
…意地悪なんだから!』

「その夢の続き知りたいか?」

『え?』


そう言った雅治の
顔は見えなかったけど
その温かさはやっぱり
夢と同じで…

ねぇ
もっと強く抱き締めて
そしてその唇で…


kiss me.


.
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ